圧勝でEL本戦へ。香川真司が語る好調ドルトムントの内側

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by AFLO

 ドルトムントが好調だ。ヨーロッパリーグ(EL)プレーオフ第2戦は7対2でオッド・グレンランドを下し、危なげなく本戦に駒を進めた。

ELプレーオフ、オッド・グレンランド戦で2ゴールをあげた香川真司ELプレーオフ、オッド・グレンランド戦で2ゴールをあげた香川真司 今季最初の公式戦となったアウェーでのEL予選3回戦ウォルフスベルガー戦で1得点、ドイツ杯ケムニッツ戦では2得点だったが、それ以外は4得点が3試合、5得点が1試合、そしてこの日の7得点と攻撃が爆発している。

 香川真司も活躍を見せている。この日は今季のホーム初ゴールとなった4点目と7点目を決めて計2得点。公式戦3戦連続ゴールで波に乗る。

 おそらく手応えをきちんとつかんだのはブンデスの開幕戦でボルシアMGを下した頃からだろう。香川は頻繁に「やっていて楽しい」と、笑顔で口にするようになった。調子が悪ければ悪いなりに、良ければ良いなりに、いわゆる分かりやすいタイプである。現在の彼がどれほどの手応えを得ているかは容易に想像できる。少なくともマンチェスター・ユナイテッドでの2年間、ドルトムントに復帰した昨季と、最近の3年間では見られなかった明るさが今はある。

 思い詰めているような雰囲気の時期とは違い、口調も滑らかだ。例えば同僚のギンターについて。昨季まではCBかボランチで起用され、なかなか定位置をつかみきれなかったが、インゴルシュタッド戦とこの日は右SBで先発。このドイツ代表の21歳について、軽妙に表現する。

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