本田圭佑の今季初ゴールは「ミランこそ我が家」のメッセージ

  • ステーファノ・メレガリ(『Forza Milan!』編集長)●文 text by Stefano Melegari  利根川 晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

オフィシャル誌編集長のミラン便り2015~2016(1)

 本田圭佑のゴール! 2015~2016のミランとこの連載は、幸先よく本田のゴールで幕開けとなった。

 この月曜日、ミランはコッパ・イタリアの3回戦でペルージャを2-0で破って勝利。シーズン最初の公式戦を白星で飾った。その最初のゴールを決めたのが、我らが背番号10、本田圭佑だった。

コッパ・イタリア、ペルージャ戦でゴールを決めた本田圭佑(BUZZI/FOOTBALL PRESS)コッパ・イタリア、ペルージャ戦でゴールを決めた本田圭佑(BUZZI/FOOTBALL PRESS) このゴールは本田が何ヵ月も待ち望んでいたものであり、ある明確なメッセージでもあった。つまり――僕はここにいる。ミランこそ我が家だ、というメッセージだ。

 先シーズンの後半から本田にとってもチームにとっても苦しい時が続いていた。本田移籍の噂が何度も流れ、その数はここ1~2週間で特に増加していた。レギュラーの座を望めないだろう本田が、その境遇に我慢できず自ら出ていくという声も聞かれた。

 しかしこうした行動は本田の流儀に反するだろう。ピッチでの頑張りだけが選手のヒエラルキーを決めることを、本田は経験から知っている。だからミラネッロにやってきたばかりの頃からずっと続けてきたように、今回も懸命に練習に次ぐ練習を重ねた。その結果、ついにトップ下のポジションは彼のものであると新監督ミハイロビッチに認めさせたのである。

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