武藤嘉紀にマインツ・シュミット監督が求めるのは何か

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

 マインツへ移籍した武藤嘉紀が、練習試合に初先発した。14日にドイツ7部リーグ、フラマースハイムと対戦。スコアはなんと27対1という大差でマインツが勝利した。

 マインツは前後半でメンバーを入れ替えて戦ったが、武藤は前半組で45分間プレイし、1ゴール1アシスト。報道によると、本人は「最低限すぎる結果」と厳しめのコメントを残しているが、スコアを考えれば当然だろう。

マインツのフォトセッションに参加した武藤嘉紀マインツのフォトセッションに参加した武藤嘉紀 マインツは新シーズンを迎えるにあたって、2人の主力選手を放出した。1人はいわずと知れた岡崎慎司である。マインツ在籍2年間で、1年目は15ゴール、2年目は12ゴールをあげ、頼れるエースとして活躍した。岡崎のマインツ加入には、トゥヘル監督(現ドルトムント監督)時代のマインツに自らプレイ動画を持ち込んで売り込んだという経緯があったが、当時から岡崎は「良い選手が出てくれば売り、またチームを新しくしていくクラブ」というマインツ側のスタンスを認識していた。

 地域密着型で、チャンピオンズリーグ(CL)を目指すよりは現状を維持していこうというクラブの方針は、上昇志向を持つ岡崎にとっても好都合。それが今回のレスター移籍につながった。今季CLに出場するドイツの強豪ボルシアMGなどからも声がかかっていたと言われているが、岡崎が選択したのはCLよりもかねてから憧れのあったプレミアリーグだった。

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