2試合連続ゴールにも悔い。岡崎慎司、真のエースに

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko
  • photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA

 マインツの岡崎慎司が2戦連発のゴールで8得点とした。ブンデスリーガは現在第14節が終わったばかり。2試合に1得点を超えるペースでゴールを量産している。しかもチームは14試合で合計17得点、岡崎の得点だけでその半数に迫る勢いだ。

 8得点目を上げた12月7日のハンブルガーSV戦後、ほんの数時間ではあるが得点ランクトップに返り咲いた。その後に行なわれた試合でフランクフルトのマイヤーが2得点をあげたため、シャルケのチュポモティングと並ぶ2位タイとなったが、それでもフンテラール(シャルケ)やゲッツェ、レバンドフスキー、ミュラー(バイエルン)らを上回る数字には文句のつけようもない。

ハンブルガー戦で今季8ゴール目をあげた岡崎慎司ハンブルガー戦で今季8ゴール目をあげた岡崎慎司 最下位付近をうろうろするハンブルガーだが、試合は完全にハンブルガーがペースを握っていた。徹底して引いて、ロングボールを放り込む。攻撃に人数をかけないが、前線のスピードとパワーで勝負する。この形が今のマインツを悩ませた。

 一方のマインツはといえば、「2トップ(にしたこと)が前の試合で良かったといえば良かったんだけど......。みんなどう動いて良いか分からなかった」(岡崎)。

 このところ中盤をダイヤモンドのように構成する4-4-2で戦うマインツだが、この日はボールの奪いどころを見いだせず、攻撃につなげることもできずに、完全に後手にまわった。左右に張る2トップへの配球もままならなかった。「前半は今季で一番悪い出来だった」と、岡崎は苦笑せざるを得なかった。

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