香川真司を外したドルトムントは何が変わったのか

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko
  • photo by Getty Images

 前節フランクフルトに敗れ最下位に沈んだドルトムントが、3試合ぶりに勝利を飾り、暫定ながら14位に浮上した。

 絶不調にあえぐ中でも、ホームスタジアムに8万人の大観衆が詰めかけたホッフェンハイム戦。不幸中の幸いとでも言おうか、勝てていなかった最近の3試合は、リーグ戦の2戦もチャンピオンズリーグのアーセナル戦もアウェーだった。ホームに戻って来たこの試合はどうしても落とせない一戦だった。本来なら格下と言いたいホッフェンハイムは、現状では7位とまずまずの位置につけている。

ホッフェンハイム戦に欠場した香川真司ホッフェンハイム戦に欠場した香川真司 クロップ監督はメンバーのてこ入れを行なった。まずは不調のGKワイデンフェラーを外し、開幕戦以来となるランゲラックを先発させた。ランゲラックは昨季もリーグ戦出場は4試合のみという完全なる控えGKだが、ここで入れ替えを決意した。また、今季2度に渡り戦線離脱していたCBフンメルスが待望の復帰を果たした。また左SBにシュメルツァーが入ったことにより、4バックには3シーズン前の優勝メンバーが揃った。そしてトップ下にはギュンドアンが入り、1トップにラモスが入った。香川真司はベンチスタートとなった。

 試合が始まると、ドルトムントは潔いまでに勝ちにこだわったサッカーを見せた。トップのラモスに当て、サイドのオーバメヤン、ミキタリアンが快足を生かしてクロスを入れる。お得意のプレッシングからのショートカウンターが見られだしたのは後半からで、前半はとにかく先制点狙いとゴール前を守ることに徹したサッカーを見せた。

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