トップタイ7ゴール。岡崎慎司「昨季とは違う目標がある」

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko
  • photo by AFLO

 ブンデスリーガ13節、シャルケが4-1でマインツを下した。だが試合後は、非常に珍しいことなのだが、シャルケの選手たちに箝口令がしかれ、メディアに対してコメントを残さずスタジアムを後にした。内田篤人も「クラブがしゃべるなって言うから......。すみません」と、ひと言。対戦相手が岡崎慎司の所属するマインツとあって、日本メディアが多くつめかけていただけに、申し訳なさそうにするしかなかった。

 どうやらチャンピオンズリーグでチェルシーに大敗を喫したことから、クラブやスポーツディレクターであるホルスト・ヘルトへの批判が高まり、さらにかつて所属したジャーメイン・ジョーンズがツイッターでヘルトへの批判をつぶやいたことをドイツメディアがおもしろおかしく取り上げたことが原因のようだ。批判を受けること自体は日常茶飯事で、オープンな印象が強いドイツのクラブのメディア対応としては稀(まれ)なケースだ。

 ボールを追う内田篤人(シャルケ)と岡崎慎司(マインツ)ボールを追う内田篤人(シャルケ)と岡崎慎司(マインツ) この試合そのものはシャルケの完勝だった。シャルケが3-4-3、マインツは3-5-2でスタート。岡崎の言葉を借りれば「シャルケがたぶん中盤であまりつなげないから、それを逆手に取ってこちらの3バックは高い位置を取った。相手も高い位置を取ろうとしてくるから、日本で言うなら広島対浦和のような試合」。サイドの攻防で押し込み合い、一方が押し込んでいるときは、押し込まれた方は5バックになるような展開だ。

 岡崎は2トップでプレイし、やや中央をあける形でサイドの裏を積極的に狙った。「中央よりもサイドのほうが、シャルケはボールウォッチャーになりがち」と分析していた。特にシャルケがチェルシーを相手に簡単に裏をとられているシーンなどを、事前にスカウティングビデオで確認していたのだと言う。

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