長谷部誠があえてこのタイミングで復帰を決めた理由 (3ページ目)
だが、結果は残酷だった。ニュルンベルクはシャルケに対して全くといっていいほど歯が立たず、4-1で完敗。2部降格決定に、長谷部はさすがにショックを隠せない様子だった。話をすればするほど、うっすらと涙が浮かんでいくように見えた。
それでもこれからに関しては、現実的に考えていかなければならない。
「今はいろいろな思いがあります。結果出せなかったことに責任もあります。でも自分の契約は、ニュルンベルクでは1部でだけというものなので、2部に落ちたチームからはオファーもないかもしれない。でも移籍金がかからないという意味では、いろいろな可能性もあると思う。これから考えます」
思えばW杯を見据え、本職のボランチでの出場機会を本人が強く望み、決断された移籍だった。ここでリーダーシップを持って戦い、ボランチの感覚を日常から磨き上げることが目的だった。ことプレイに関しては、厳しい1年だったと振り返らざるを得ない。この大きな経験を次に生かせるかどうかは、長谷部本人の言う通り「自分次第」となる。
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