降格目前のニュルンベルク。清武弘嗣、長谷部誠の来季は?

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko
  • 木場健蔵●写真 photo by Koba Kenzo

 最悪の事態が迫っている。最終節を前に、ニュルンベルクは自動降格圏(17、18位)を脱出できていない。このままいくと、入れ替え戦のプレイオフ進出さえままならない。

 33節終了時点の状況を整理すると、最下位は今季昇格してきたばかりのブラウンシュバイクで勝ち点25。ニュルンベルクはその一つ上の17位で勝ち点は26。プレイオフに進出できる16位には、ブンデスリーガが始まって以来降格経験のない唯一のクラブ、ハンブルガーSVが勝ち点27でつけている。

33節、0-2で敗れたハノーファー戦に出場した清武弘嗣33節、0-2で敗れたハノーファー戦に出場した清武弘嗣 ニュルンベルクは今季、一年を通して苦しんできた。前半戦は17戦未勝利のまま終了。監督交代を経て、 後半は勝ち始め、一時は12位まで順位を上げた。だがその後、一気に調子を落とすことになる。3月に入り4連敗を喫し、3月26日にシュツットガルトに勝利を収めたものの、その後はまた6連敗。皮肉なことに、残留を争ってきたシュツットガルトは第33節で残留を決定づけている。

 クラブとしては2009~2010シーズンに1部に昇格して5季目になる。ただ、それ以前も数年おきに昇格、降格を繰り返しているだけに、スタンドにはどこか諦観のようなものが漂う。サポーターたちは厳しい状況を先に受け入れることで苦痛を最小限にしようとしているように見える。

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