酒井高徳「悔いを残したままW杯メンバー発表を迎えたくない」

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko
  • photo by Getty Images

 2013~2014シーズンのシュツットガルトは苦戦の連続だ。8月に開幕3連敗を喫するとブルーノ・ラバディア監督を解任し、生え抜きのトーマス・シュナイダーを新監督に起用した。だが直後に行なわれたヨーロッパリーグのプレイオフではリエカに引き分けたことにより敗退が決定した。

 リーグ戦では監督交代が起爆剤となったかのように、ホッフェンハイムに6-2で大勝。さらに上位争いをしていたヘルタ・ベルリンとの接戦を制するなど、一時は好調さを取り戻したかに見えた。だが、その後はずるずると順位を下げ、残留争いが現実となった3月には、今季3人目の指揮官として元シャルケ監督のオランダ人、フーブ・ステフェンスを招聘した。残すところ4試合。残留をかけた戦いが続く。

30節終了時点で15位に沈むシュツットガルトの酒井高徳30節終了時点で15位に沈むシュツットガルトの酒井高徳 そんなチームと歩調をあわせるかのように、酒井高徳もぱっとしないシーズンを送っている。リーグ戦では30戦のうち23試合に先発。十分な数字のようでもあるが、ヨーロッパリーグやドイツ杯で早々に敗退したことを考えると、もう少し数字をのばしたいところだった。

 キッカー誌の平均評価は4.15(最高が1最低が6)で、シュツットガルトのレギュラー陣では最も低い数字となっている。内田篤人を含めて日本人ディフェンダーへの評価が軒並み低いことを考えれば、守備に対する価値観の違いと言うこともできるが、ドイツでの一つの評価であることは間違いない。本人も自覚するところは大きい。

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