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香川真司が否定しなかったCLソシエダ戦での「手応え」 (2ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko
  • 川森睦朗●写真 photo by Mutsu Kawamori/MUTSU FOTOGRAFIA

 後半6分には、バレンシアからのクロスを左で受けるとドリブルを仕掛け、相手の足が一瞬あいた隙をついて股抜きのクロスを入れる。中央に走り込んだエルナンデスはフリーだったが、シュートは大きく枠の上にそれた。

「ボールがバウンドしたみたい。映像を見た訳じゃないけど」と、香川は試合後にエルナンデスから"釈明"があったことを冗談めかして明かした。
 
 後半18分からは選手交代にともなってトップ下に移動する。

「左よりはスムーズに入れたと思う。スペースは前半からあったから、そういう意味ではやりやすかったけど、その中でチャンスを結果に結びつけたかった」

 ソシエダ戦はプレミアの試合とは違い、プレッシャーのスピードも試合展開もゆっくりで、スペースは与えてくれる。それだけに結果が欲しかったということだ。

 トップ下に移った直後からボールはさらに流動的に回るようになり、香川自身も生き生きとプレイし始めた。まず、香川が中央でキープし、左のヤングへ開くと、そのクロスをファン・ペルシーがダイレクトでシュートするが、ボールはポストを直撃。後半23分にはファン・ペルシーからの折り返しを香川が受けようとするが、これはタイミングが合わない。香川はピッチ内で頭を抱えこみ悔しさを表現した。

 そしてその1分後には香川とワンツーをしかけたヤングが倒されてPKを獲得。ファン・ペルシーはこのPKを外してしまうのだが、先制点に最も近づいた数分間だった。モイーズ監督はファン・ペルシーを擁護しながらも露骨に悔しがった。

「我々は勝たなくてはいけなかった。多くのチャンスがあった。ファン・ペルシーのバーを叩いたシュートもあった。PKもあった。でもファン・ペルシーにはあまりないことだから......」

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