今季11得点のハーフナー・マイク。オランダでの評価は? (3ページ目)

  • 中田徹●文 text by Nakata Toru
  • photo by AFLO

 今季のフィテッセは、「チーム・ボニー」と呼べるぐらい、ボニーへの依存度が高いチームだ。なにしろ今季、ボニーは30試合で31ゴールを挙げている。だが、そのボニーが欠場すると、フィテッセは途端に得点力の低下を露呈。アウェーでのフェイエノールト戦は、まさにそれを顕著に示していた。ハーフナーは窮屈そうなプレイに終始し、トラップミスを連発。オランダのサッカー討論番組『ストゥディオ・フットボール』では、元アヤックスの解説者ヤン・ファン・ハルスト氏が試合のビデオを見ながら、「ここでハーフナーがボールを失った」「またハーフナーがボールを失った」と厳しく指摘した。また、前節でハーフナーをベスト11に選んだ『フットボール・インターナショナル』誌も、4点という低評価を下した。

 だが、最終節のVVVフェンロ戦で副キャプテンを任されるなど、ハーフナーのフィテッセでの地位は確実に向上している。シーズン終了後の記者会見でも、ルッテン監督は、「マイクの活躍にとても満足している」と語っており、今季のパフォーマンスに合格点を付けた。

『フットボール・インターナショナル』誌は、来季のフィテッセについて、こう予測している。

「ボニーの移籍が確実視されており、来季のハーフナーはストライカーとしてチャンスを掴むことになるだろう。2014年のブラジルW杯出場を見越しても、ハーフナーにとって出場時間をしっかり確保できることは、とても重要なことだ」

 たしかに、ようやくスタメンの座を確保したものの、来季も同じように出場できるという保証はどこにもない。評価の厳しいオランダで支持され続けるには、ストライカーとしてコンスタントに出場し、そして結果を残すことが必須だろう。FWボニー移籍後、ハーフナーがどれだけゴールを奪えるのか……。来季こそ、その真価が問われる。


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