今季11得点のハーフナー・マイク。オランダでの評価は?

  • 中田徹●文 text by Nakata Toru
  • photo by AFLO

シーズン後半にゴールを量産し、フィテッセのスタメンに定着したハーフナー・マイクシーズン後半にゴールを量産し、フィテッセのスタメンに定着したハーフナー・マイク【2012-13シーズン欧州組総括@オランダ&ベルギー編】

 オランダやベルギーでプレイする多くの日本人選手にとって、今季は厳しいシーズンとなった。

 まず、フィテッセ在籍3年目となった安田理大は、出場数が昨季の23試合から7試合へと激減。チームとの契約は今季いっぱいで満了となり、来シーズンは新しい所属先を探すことになるだろう。また、VVVフェンロの大津祐樹とカレン・ロバートも、満足のいく結果は残せなかった。出場機会を求めて昨年8月にボルシアMG(ドイツ)から完全移籍してきた大津は、22試合に出場したものの1ゴールのみ。今季でVVVフェンロとの契約が切れるカレンも、25試合で1ゴールしか挙げられなかった。

 「VVVでの2年半は、もうちょっとできたのかなと悔いが残る。でも10ヵ月間、前半はベンチに座っているだけや、ベンチ外もあった中、後半に盛り返して25試合に出場できたのは、精神的にかなり大人になれた」

 シーズン終了後、カレンはポジティブに今季をこう振り返ったが、来季の所属先はいまだ決まっていない。

 ユトレヒトの高木善朗も苦い1年となった。出場はわずか7試合。年が明けてからは、ベンチ入りも許されなかった。2月22日の練習中に腕を骨折したものの、最近になってようやく練習に復帰。リザーブリーグでのプレイは好調だっただけに、この現状に「はらわた煮えくり返る思い」と悔しさをにじませた。

 一方、オランダの隣国ベルギーでも、海外組は苦戦を強いられた。スタンダール・リエージュに所属する3人の中で、川島永嗣だけが全試合フル出場を記録。今年1月に加入した永井謙佑と小野裕二は、控え要員に甘んじたシーズンとなった。ただ、川島への評価も決して高いわけではない。17試合でクリーンシート(無失点)を記録するものの、「川島は良いシーズンを過ごしているけれど、彼が勝負を決めた試合は少なかった。我々はもっと川島に期待していた。重要な試合でのミスもあった」と、地元メディアは辛い評価を下している。

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