【ドイツ】清武、乾、宇佐美...日本人選手が軒並み高評価を獲得

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko
  • 木場健蔵●写真 photo by Koba Kenzo

 日曜日開催の試合では、フランクフルト対ハンブルガー戦で、乾貴士(フランクフルト)が1部初ゴールを挙げ、チームの開幕3連勝に貢献した(結果は3-2)。前半13分、左サイドからドリブルでペナルティエリアに侵入すると、相手DFをフェイントでかわして中央に切れ込み、ゴール右隅に流し込んだ。ボーフムでの実績を買われ、加入時から信頼の厚い乾だけに、これからゴールを量産しそうだ。代表復帰を熱望するだけに、途切れずに結果を出していきたい。ビルト紙の採点は2。GKが1で、フィールドプレイヤーでは最高点だった。

 この日が初スタメンとなった宇佐美貴史(ホッフェンハイム)も、フライブルク戦で1ゴール1アシストを記録した。後半12分にはペナルティエリア前やや左で後方からのパスを受けると、ドリブルで数メートル運び、走り込む味方に少し浮かせたスルーパスを送る。これでチームを2-2の同点とするゴールが生まれた。

 さらに1点を返された後半31分には自ら同点ゴールを決める。左からのパスを抜群のファーストタッチでコントロールすると、反転して相手をかわし右足でゴール右隅に流し込んだ。宇佐美への信頼があることも、このチームが得点のとれないチームではないことも証明した。残念なことに守備陣が自信を失っているホッフェンハイムは、その後なんと2失点をしてしまうのだが、それでも宇佐美にとっては自信になるゴールだった。試合に敗れたためビルト紙の採点は3にとどまったが、五輪での悔しさを晴らす1年になるだろうと期待できる活躍だった。

 ドイツ国外へ目をむけると、本田圭佑(CSKAモスクワ)が2ゴール。エールディビジでもハーフナー(フィティセ)がフローニンゲン戦でヘディングによる先制ゴールを決めている。
 
 これだけ各地で日本人が活躍すると、来週以降への期待も膨らむ。チャンピオンズリーグ、ヨーロッパリーグも開幕する。日本人にとっても欧州サッカー観戦の楽しい秋が始まった。

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