【インタビュー】香川真司「移籍はタイミングを間違えたくない」 (2ページ目)
――さて、チームもこのまま好調を維持して優勝といけそうでしょうか。
「うーん、どうでしょう。バイエルンは強いですけど、今のやり方だと守りやすいんですよね。ロッベンとリベリーでしか攻めないと決めてかかっているような感じです。その中でトニー・クロースはいやらしいプレイもするけど、ロッベンなんかはふたをして中を切ったらある程度抑えられますし、時間と共に慣れてきますから。今、ボルシアMGは勢いがありますよね。オレらに似ているし、守備はいいし、いいサッカーをしているなと思います。シャルケも強いけれど、怖さはないかな。でも、ヘアマンのケガが痛いのかな。バイエルンよりボルシアMGのほうが怖いかなと思います。自分たちはこのままずっと連勝とはいかないでしょうが、ひとつひとつ大事に勝っていきたいですね」
――これだけ活躍すると、今季終了後の去就にも注目が集まります。
「どうだろう。ここではサポーターや監督からの信頼も感じますしね。ここでやるメリットを感じつつ、もうひとりの自分としてはレベルアップして上に行きたい。ドルトムントももちろん上のチームではあるんですけど、いわゆるビッグクラブにチャレンジしたいという気持ちもあるかな、という感じです」
――移籍当初は「ドルトムントはステップ」という表現をしていましたが、気持ちは変わった?
「ステップに変わりはないけれど、タイミングを間違えたくないという感じですね。今はチャンピオンズリーグに出られていて、リーグ戦も優勝争いをできているという環境がここにはある。その環境を落としてまでビッグクラブに固執するのはどうかな、と。そういうことを考えていますね」
――移籍するのであれば、チャンピオンズリーグの決勝トーナメントで戦えるクラブで、なおかつ試合に出られる環境が欲しいですね。
「そうですね。ただ、それくらいのレベルにはドルトムントはあるから。もちろん、去年は(チャンピオンズリーグで)あれだけ苦しんだけれど、どれだけ成長したかを同じ舞台で確かめたいという気持ちはありますね」
厳しいスケジュールの中、代表戦からドイツに戻った香川は、マインツ戦で決勝ゴールをあげた。このまま好調が続けば、間違いなくビッグクラブからのオファーは届くだろう。その未来には、日本だけでなく、欧州中から注目が集まっている。
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