美貌の騎手・神村ひより、「馬のフィギュアスケート」に夢中な理由を語る (2ページ目)

  • スポルティーバ編集部●取材・文 text by Sportiva
  • 立松尚積●写真 photo by Tatematsu Naozumi

 趣味の枠を超え、競技大会に参加するようになって間もない小学校高学年の時、神村はいっそうレベルアップできる環境を求めてクラブ移籍を決断。関西のクラブに所属していた時期には、毎週末、長時間かけて自宅のある東京との間を往復した。神村は微笑みながら、当時を振り返る。

「(東京から)新幹線や高速バスに乗って、ひとりで行っていました。私も『お母さん、一緒に来ないんだ』ってびっくりしましたよ(笑)。でも、今思うとその経験のおかげで単独の行動が怖くなくなりましたね」 

厩舎で馬の世話をする神村。「馬と触れ合っていると純粋に癒されます」厩舎で馬の世話をする神村。「馬と触れ合っていると純粋に癒されます」 小学6年で、コーチの誘いを受けて、御殿場のアイリッシュ・アラン乗馬学校に入会。その後中学、高校と過ごし、スタッフとして勤務する現在に至るまで神村の成長を支えることになるこのクラブで、全日本ジュニアの上位を本格的に見据えるようになった。

 しかし、神村は入会当初から群を抜いていたわけではなかった。繊細な生き物である馬と呼吸を合わせ、その持ち味を引き出すことの難しさに直面する毎日だったという。

「本当に少しずつ、少しずつでした。馬にいろいろなことを教わりながら、うまくいったり、失敗したりの繰り返しでした」

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