イケメンスプリンター飯塚翔太が復活。男子200mでリオ決勝に期待

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by YUTAKA/AFLO SPORT

 陸上の日本選手権最終日、福島千里(北海道ハイテクAC)が日本新記録を更新する中、男子200mでも飯塚翔太(ミズノ)が好調な姿を見せた。

 今大会は、昨年大ブレークしたサニブラウン・ハキーム(城西大城西高)が大会直前のケガで欠場となり、見どころは昨年、日本陸連の派遣設定を突破する記録を出した藤光謙司(ゼンリン)と高瀬慧(富士急)、そして飯塚の3人による優勝争いと見られていた。さらに、14年の日本選手権で優勝をさらった原翔太(スズキ浜松AC)が大会2日目の予選で飯塚に0秒04差の2位と迫り、波瀾の展開に。

リオ五輪を前に好調な走りを見せている飯塚翔太リオ五輪を前に好調な走りを見せている飯塚翔太 梅雨どきながらも晴れて、追い風の好条件になった26日の決勝。その中で結果を出したのは、やはり飯塚だった。

「ポイントにしていたのは前半から80m地点の直線に入る抜けのところでした。予選ではそれがうまくいってもうひとつギアを残す感じで走れたから、決勝ではもう一段ギアを上げて、直線を駆け抜けようと思っていました」

 こう話す飯塚は、追い風1.8mという絶好の条件に恵まれた決勝で、外側の高瀬の速い入りにも惑わされずにスムーズに加速すると、直線に出た地点でトップに立つ。そしてそのまま乱れることなく走りきり、日本歴代2位の20秒11でゴール。派遣設定記録を突破しての優勝で、五輪代表を一発で決める復活の走りを見せた。

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