鈴木亜由子に次ぐ新星・関根花観「東京五輪はマラソンで出場したい」

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 村上庄吾●写真 photo by Murakami Shogo

同じチームの鈴木亜由子とともに確実に力をつけてきている関根花観同じチームの鈴木亜由子とともに確実に力をつけてきている関根花観 最終区間で鈴木亜由子が逆転して注目された1月の全国都道府県対抗女子駅伝。優勝の感激にひたっていた鈴木は、1分23秒後にゴールした東京の関根花観(はなみ)に区間記録を奪われたことを知って驚いたという。関根のタイムは鈴木より12秒速い31分18秒だった。

 関根は鈴木の所属する日本郵政グループの後輩。鈴木は「花ちゃんに区間賞を取られたのに驚いて『まだまだだな、ちょっと気を引き締めなければいけないな』と思いました」と苦笑する。

 社会人2年目の関根は当時20歳になる直前。トップから3分12秒差の13位でタスキを受けると「後半はほぼ自分が得意な下りだったので、前半から積極的にいければいいなと思っていて」というように、10km区間の前半5kmを15分54秒で突っ込んでの快走で7人抜きを達成し、チーム順位を6位まで上げたのだ。

「12月の全日本実業団女子駅伝でも10km区間を走り、区間2位ながらも区間新記録で走っていました。そこから調子を落とさず来れていたので、いいタイムは狙えるんじゃないかなというのはありました。区間賞も『取れたらいいな』とは思っていましたが、『絶対に取ってやるぞ』という感じで走っていたわけではありませんでした。記録も32分を切れればいいほうかなというなかで、自分のタイムを知った時はびっくりしました」

 こう話す関根は、鈴木がリオデジャネイロ五輪出場を狙う日本郵政にとって、隠し玉とも言える存在だ。

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