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リオ五輪金メダル有力種目。50km競歩・谷井孝行が描くVロード (3ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by PHOTO KISHIMOTO

 結果、荒井との35秒差を維持したまま、3時間44分17秒でゴール。2年ぶり3回目の日本選手権王者となった。

レース後、谷井は「第100回大会というのは頭に入っていたし、昨年は荒井に負けて連覇を途絶えさせていたので今回は勝つことも考えてレースを進めていきたいと考えていました。でもこれまでの優勝と違うのは、ちょっと物足りないというか、自分の中ではどちらかというと悔しい気持ちの方が大きいですね」と振り返った。

「ちょっと練習の内容(ペース)を上げ過ぎたのかもしれないというのはあるけど、それはそれでいい経験にもなったし、今回はレースがどうのこうのより、そこまでやってきた練習を含めれば自分なりの手応えもあります。結果は3時間44分でしたが、風や天候を考えればもう少しいけたという自信はあるし、3時間40分を切って歩ける体もできていると思っています。それを(本番で)出すために必要なのは調整であり、練習での動きづくりだったりするので、そういう総合的なところをこれから詰めていきたいですね」

 こう言ってリオの金メダルに照準を合わせる谷井に加え、この日本選手権で2位に入り、派遣標準突破した荒井が代表入りを確定。さらに11年世界選手権6位で12年ロンドン五輪10位の森岡も加え、50km競歩は史上最強の布陣でリオに臨める状況になってきた。

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