フィギュア世界ジュニア、日本女子3人で優勝を狙えるのは? (2ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi 能登直●撮影 photo by Noto Sunao

「すごく楽しんで滑れたのはよかったと思います。今回は65点を目標にしていたので、それ以上の点が出てよかったですし、スピンとステップがすべてレベル4だったこともうれしい。目標は表彰台です。グランプリファイナルの3位より上の順位を取りたい」と、フリーへの意欲を明るい表情で口にした。

演技開始位置を間違える珍しいミスがあったSP8位の白岩優奈演技開始位置を間違える珍しいミスがあったSP8位の白岩優奈 そんな本田とは対照的に、硬い表情で演技を終えたのが白岩優奈だった。スピードに乗って滑り始めたが、最初の3回転フリップは軸がやや斜めになり、次の3回転ルッツからの連続ジャンプは3回転の予定のコンビネーションが2回転に。今シーズンここまでの彼女には見られなかったミスだった。

 演技開始前にはスタート位置を間違えてあわてて移動するシーンもあり、不本意なSPとなった白岩は「ジュニアの一番大きな大会なので、周りの雰囲気も違って緊張してしまい、頭の中が真っ白になってしまいました。こんなに緊張したのは初めてだったので、どうしたらいいかわからなくなって、最初のジャンプで何を跳ぶのかもわからなくなるぐらいで......。勘で跳んだような感じになってしまった」と言う。それでも、連続ジャンプの後のレイバックスピンから立て直し、56・23点で8位につけた。

 そして、日本勢の最後に登場したのは昨年12月の全日本選手権2位の樋口新葉。「リンクでプログラムの練習をするだけではなく、オフアイスで柔軟もやるようになった」というトレーニングの成果が出て、最初のステップシークエンスではこれまでよりしなやかで大きな動きを見せて成長を感じさせた。

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