【陸上】桐生祥秀の9秒87は世界と比較すると何番目?

  • スポルティーバ編集部●文 text by Sportiva

ひと駅コラム「それ、気になってました」 (21)

 現地3月28日、アメリカ・テキサス州オースティンで行なわれた競技会「テキサスリレー」に出場した19歳の桐生祥秀が、男子100メートル走で追い風3.3メートルの参考記録ながら9秒87の好タイムを叩き出した。陸上記録は、追い風が2メートルを超えると公認されない。ただ、手動計時よりも正確性の高い電気計時で日本人選手が100メートル9秒台を出したのは、史上初めてのことだ。

 追い風参考記録ながら、日本人が9秒87で100メートルを走ったことには変わりない。そこで、桐生選手の9秒87を歴代記録の中に置いてみると、どのあたりに位置するのかを調べてみた。

1位 9秒58 ウサイン・ボルト(ジャマイカ/2009年=記録年)
2位 9秒69 タイソン・ゲイ(アメリカ/2009年)
         ヨハン・ブレーク(ジャマイカ/2012年)
4位 9秒72 アサファ・パウエル(ジャマイカ/2008年)
5位 9秒77 ジャスティン・ガトリン(アメリカ/2014年)
6位 9秒78 ネスタ・カーター(ジャマイカ/2010年)
7位 9秒79 モーリス・グリーン(アメリカ/1999年)
8位 9秒80 スティーブ・マリングス(ジャマイカ/2011年)
9位 9秒82 リチャード・トンプソン(トリニダード・トバゴ/2014年)
10位 9秒84 ドノバン・ベイリー(カナダ/1996年)
          ブルニー・スリン(カナダ/1999年)
12位 9秒85 リロイ・バレル(アメリカ/1994年)
          オルソジ・ファスバ(ナイジェリア/2006年)
          マイク・ロジャーズ(アメリカ/2011年)
15位 9秒86 カール・ルイス(アメリカ/1991年)
          フランク・フレデリクス(ナミビア/1996年)
          アト・ボルドン(トリニダード・トバゴ/1998年)
          フランシス・オビクウェル(ポルトガル/2004年)
          キーストン・ブレドマン(トリニダード・トバゴ/2012年)
20位 9秒87 リンフォード・クリスティ(イギリス/1993年)
          オバデレ・トンプソン(バルバドス/1998年)
          桐生祥秀(日本/2015年)

 桐生選手の9秒87は、100メートル走の歴代記録では20位タイに相当する。桐生選手の自己ベストは、2013年に記録した日本歴代2位の10秒01。現在19歳の彼が今後どこまでタイムを伸ばしていくのか、ファンの夢は膨らむばかりだ――。

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