【2014年回顧】ソチ五輪。選手たちが流した涙に日本中がもらい泣き

  • スポルティーバ●文 text by Sportiva

 2014年も様々な競技で、数多くのドラマが生まれた。2月上旬には、ソチ五輪が開幕。4年に一度の祭典に、日本中が歓喜した。記憶に刻まれた思い出の数々を、時系列に沿いながら4回に渡って振り返る――。

2014年プレイバック (1)
ソチ五輪開幕。演出トラブルで五輪が四輪に

 2月7日、ロシア随一の保養地として知られるソチで、第22回冬季オリンピックが開幕した。参加国は、冬季史上最多となる88カ国・地域。日本は113名の選手を送り込み、選手団の主将はスキージャンプの葛西紀明、副将はスピードスケートの田畑真紀、旗手はカーリングの小笠原歩が務めた。

 開催地の選考で、ロシアは豊富な宿泊施設をアピールして招致に成功したものの、インフラ整備が大幅に遅れ、「開催できないのでは?」と危ぶまれた。また、イスラム武装勢力によるテロ予告が報じられ、緊迫した雰囲気の中で開会式は行なわれた。

 さらに、開会式のセレモニーでは、思わぬトラブルが発生する。天井から吊るされた5つの巨大な雪の結晶のオブジェが徐々に五輪に変わる演出を予定していたものの、ひとつだけ輪にならず「四輪」となるアクシデント。会場に詰め掛けた約4万人の観客と、世界中の視聴者がざわめくハプニングとなった。

 競技は17日間に渡って行なわれ、2月23日に閉幕。日本は8個のメダル(金1・銀4・銅3)を獲得し、1998年・長野五輪の10個に次ぐ記録となった。ちなみに閉会式では、開会式で開かなかった四輪を五輪にする粋な演出を見せ、会場を大いに沸かせた。

1 / 4

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る