スポーツ選手から政治家に転身した有名人は?

  • スポルティーバ●文 text by Sportiva

ひと駅コラム「それ、気になってました」 (4)

 12月14日に行なわれた第47回衆議院議員総選挙は、自民党の圧勝に終わった。1191名が立候補し、争われる議席は475。出馬した面々の中には、初めて当選した若手もいれば、長年親しんだ議員バッジを失ったベテランもいた。また、異色の経歴を持つ議員もチラホラ......。そこで今回は、スポーツ選手から政治家に転身した有名人を振り返ってみよう。

 まず、元オリンピック選手という肩書きで有名な議員といえば、橋本聖子(スピードスケート・自転車)、谷亮子(柔道)、荻原健司(ノルディック複合)などが思い浮かぶ。自民党所属の橋本は1995年の参議院選挙で初当選し、現在4期目。谷は生活の党所属の現職参議院議員。自民党の荻原は2004年から2010年にかけて参議院議員を務め、経済産業大臣政務官も歴任した。ちなみに、第92代内閣総理大臣の麻生太郎は、1976年のモントリオール五輪にクレー射撃の日本代表として出場している。

 プロ野球界出身の政治家といえば、1970年代に阪神などで活躍した江本孟紀や、1990年代の近鉄「いてまえ打線」を支えた石井浩郎あたりが有名だろうか。江本は1992年の参議院議員選挙でスポーツ平和党から出馬して当選。石井は2010年に自民党から立候補し、現在も参議院議員を務めている。野球選手として初めて国会議員になったのは、白木義一郎という人物。東急フライヤーズなどで活躍し、1946年には30勝で最多勝を獲得している投手だ。また、現DeNA監督の中畑清は2010年の参議院選挙に出馬し、落選している。

 対して、サッカー界から国会議員となった人物は意外と少ない。日本代表経験者では、1968年のメキシコ五輪で得点王に輝いた釜本邦茂ぐらい。1995年の参議院議員選挙で自民党から出馬して当選し、2002年日韓W杯の開催準備に尽力した。

 一方、意外と多くの政治家を輩出しているのが、プロレス界だ。初のレスラー出身の国会議員は、ご存知のとおりアントニオ猪木。1989年、「スポーツを通じて国際平和」を合言葉にスポーツ平和党を結成。参議院議員選挙に立候補し、99万票を集めて初当選した。当時のキャッチコピーは、「国会に卍固め、消費税に延髄斬り」。その後、猪木は落選するも、2013年に国政復帰している。

 同じく現職では、自民党所属の馳浩だ。先日の衆議院議員選挙でも当選し、今回で6期目となる。他にも当選したレスラー出身者は、大仁田厚神取忍など。大仁田は2001年、「小泉チルドレン」のひとりとして出馬し、当選。神取は2004年に自民党から立候補して落選するも、その後の繰り上げ補充で参議院議員となった。ちなみに落選したものの、高田延彦(1995年・さわやか新党)や初代タイガーマスクの佐山聡(2001年・自由連合)も参議院選挙に挑戦している。

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