アジアパラ閉幕。メダル143個も2020東京パラに募る不安 (2ページ目)

  • 瀬長あすか●取材・文 text by Senaga Asuka
  • 吉村もと●写真 photo by Yoshimura Moto

 世界記録保持者となっても、記録との戦いは続く。「すぐに抜かれる記録だと思うし、それを目指してくる他の選手に負けることなくトレーニングに取り組みたい。少しずつ記録を伸ばしていき、東京パラリンピックで14メートルを出す計算をしています」と意欲的に語った。

 2年後のリオパラリンピックで、投てき種目はやり投げのみの実施だが、障がい者陸上の世界では2013IPC世界選手権(フランス)やり投げで3位に入るなど、6年後を待つことなくリオパラリンピックでの活躍が期待される。

 団体種目では、ウィルチェアーラグビーが金メダルを、5人制(ブラインド)サッカーと7人制(脳性まひ)サッカーがアジアパラ競技大会で初の決勝進出を果たし、銀メダルを獲得する健闘を見せた。

 大会最終日の24日に決勝戦が行なわれた車椅子バスケットボール男女はともに銀メダルだった。とくに男子は決勝で韓国に50-61で敗れたものの、予選リーグで宿敵イランから価値ある一勝を挙げ、来年のリオパラリンピック予選に向けて最低限の順位を確保した。大槻団長は「団体競技、とりわけ車椅子バスケットボールでパラリンピックのメダルを獲れれば、選手団も世間も盛り上がる。ゴールボール、個人競技の車いすテニスと並んで男女アベック優勝もありうる競技」と話し、期待を込める。

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