【続・東京マラソンへの道】中島彩「私がドMランナーになったワケ」

  • 中島彩●文・写真 text & photo by Nakajima Aya

市民ランナー・中島彩の「続・東京マラソンへの道」

 みなさん、こんにちわ! 『走るフリーアナウンサー』の中島彩です。夜でも寒くない季節になってくると、全国各地で「ウルトラマラソン」が続々と開催されます。ウルトラマラソンとは、42.195キロ以上の距離を走るマラソン大会のことです。普段、健康の一環として走っているランナーの方からすれば、「私には関係ないわ」と思うかもしれません。たしかにそうですよね。フルマラソンを完走するのだって大変なのに......。でも、私はハマってしまったんです。ではなぜ、私はこんな過酷なマラソンに魅了されたのか、今回は私の「ドM」っぷり(?)についてお話したいと思います。というわけで、今週のテーマは、「RUN×ウルトラマラソン」。きっと、ウルトラマラソンの魅力を、みなさんにも分かってもらえると思います。そして最後には、重大発表がありますよ!

箱根の60キロ・ウルトラマラソンではリュックに食料などを入れて走りました箱根の60キロ・ウルトラマラソンではリュックに食料などを入れて走りました☆フルマラソン以上の刺激を求めてしまうのは性(さが)?

 私はこれまで、50キロマラソンと60キロマラソンを各1回、そして100キロマラソンを2回走りました。それを聞いたランナー仲間は、「すごいけど、なぜそんな苦しいことをやるの?」と、みなさんおっしゃいます。そう思いますよね(笑)。私は、ひと言で説明するのが難しくて、「フルマラソンでは味わえない何かがあるから!」と答えてしまいます。答えにはなっていないんですが......(笑)。

 まずはウルトラマラソンについて、改めて説明させてください。ほとんどのウルトラマラソンは、地方で行なわれています。フルマラソン以上の距離を走るコースを確保するためには、交通規制などの問題の多い都市部では開催しづらいのです。有名なウルトラマラソン大会の場所を挙げると、北海道のサロマ湖、高知の四万十川、京都の丹後半島、岐阜の飛騨高山と、どれも都市部から数時間ほどかかる場所で行なわれています。しかも、長時間に渡るレースなので、スタート時間は早朝の3時や4時。大会会場に到着した段階で、「やっと着いた~」というちょっとした達成感があります。もちろん、ウルトラマラソンの魅力は、その到着時の達成感じゃないですよ(笑)。

 たしかに、フルマラソン以上の距離を走るのは、市民ランナーにとってかなり高い壁です。実際、完走できるランナーは、参加者の半分以下というケースがほとんどです。途中でリタイアしたり、制限時間の関門に引っかかって完走できずに終えることの多いレースなのです。

1 / 3

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る