大幅な「選手移動」も!? 女子カーリング界は新たな戦国時代へ

  • 竹田聡一郎●文 text by Takeda Soichiro
  • photo by AFLO SPORT

日本選手権4連覇を飾った中部電力主将の市川美余。今後の動向が注目されている。日本選手権4連覇を飾った中部電力主将の市川美余。今後の動向が注目されている。 第31回全農日本カーリング選手権が3月2日から(9日まで)軽井沢アイスパークで行なわれた。女子決勝は大会3連覇中の中部電力とソチ五輪で5位入賞と奮闘した北海道銀行が対戦し、中部電力が6-3で快勝。見事4連覇を達成した。

「(軽井沢は)ホームですし、リラックスして戦えた」

 スキップの藤澤五月がそう振り返ったように、中部電力はミスの少ない安定したカーリングを披露。試合の主導権を握って一度もリードを許さず、最後は北海道銀行からギブアップを引き出して勝利した。

 中部電力の4連覇達成には、チーム青森のリードとして2010年バンクーバー五輪に出場し、ソチ五輪開催中はNHKで解説を務めていた石崎琴美氏も賛辞を送った。

「(中部電力は)曲がりにくいアイスに悩まされながらも、その中でうまく適応していました。誰かのスーパーショットで、ということではなく、4人の選手がミスをしないで自分の仕事をきっちりと果たしていた。まさに"チームで決めた"優勝だったと思います」

 石崎氏は同様に、ソチ五輪から帰国後、中4日で大会に臨みながらも準優勝に輝いた北海道銀行についても大いに称えた。

「(ソチから帰国したばかりで)時差ボケもあっただろうし、心身ともに疲労のピークにある中で、(選手権で)11試合も戦い抜いたことは驚異的なこと。特に、チームとしての精神面の強さは相当なものだと思います」

 さて、カーリング界はこの日本選手権を最後にオフシーズンに入るが、今年はその間、各チームで選手、スタッフの入れ替えが大幅に行なわれるのではないか、と見られている。

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