【続・東京マラソンへの道】中島彩「短い距離を『真剣に』走る効果って?」

  • 中島彩●文・写真 text & photo by Nakajima Aya

市民ランナー・中島彩の「続・東京マラソンへの道」

 みなさん、こんにちは! 『走るフリーアナウンサー』の中島彩です。私は普段の練習から「とにかく速く走る」というスタンスが、実はあまり好きではありません。というのも、私はランニングの途中に道草したり、おしゃべりしながら走ることが大好きだからです。その結果、たった5キロの距離を1時間以上かけて走っていることも多く、みんなに「長い時間、いっぱい走っているね~」とよく言われます。「いえいえ、実際はそんなに......」と遠慮がちに返答するのですが、そんなに長い距離を走っていないのは本当のことなんです(笑)。それくらい私にとって、普段のランニングは「楽」に走るスタンスなんですが、今回はちょっと趣旨を変えようと思いました。題して、今回のテーマは、「RUN×真剣ランニング」。どういう意味なのか、これからご説明しますね!

今回はお台場~有明の5キロを、「真剣に」走ってきました!今回はお台場~有明の5キロを、「真剣に」走ってきました!☆「きっちり」「真剣に」走ることの意味!?

 発端は、あるリレーマラソンでの出来事でした。その大会は1周2.7キロのコースを、12人のメンバーで12時間タスキをつなぎながら走るというもので、足の速い人、足の遅い人、仮装して走る人、そしてランニングが苦手な人......実にさまざまなランナーが参加していました。つまり、「好きなように走っていいですよ」という大会だったのです。

 そんなルールだったので、私は応援してくれる人々に手を振りながら、得意の「楽ラン」でゆっくりと走りました。そして次のランナーにタスキを渡す50メートルほど手前、私はちょっと目立つために(笑)ラストスパートしてみたのです! 待機しているランナーも、「最後だけは元気だね~」と笑ってくれました。すると、一部始終を見ていた俊足の芸人ランナーさんが声をかけてきたのです。そして、芸人ランナーさんにこう言われました。「あの50メートルダッシュの走り方を毎日やると、本当に身体が変わるよ」。

 言われた瞬間は、どういう意味なのか分かりませんでした。その理由を聞いてみると、どうやら私のダッシュ時の姿勢(手の振り方、足の上げ方)が良かったらしく、そのフォームで「きっちり」「真剣に」走れば、短時間でも「走れる身体」が作れるんだそうです。アドバイスをもらった私はさっそく、30分のランニングや5キロのランニングなど、長い距離でなくても気を抜かずに走る練習を試しました。するとその結果、以前より足の回転がスムーズになり、心肺機能もアップしたのです! さらに、今まで疲れやすかった上半身も楽になり、その練習の成果が「100キロマラソン」の完走(「100キロマラソンにリベンジだ」参照)に結びついたのだと思います!

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