【フィギュア】ソチ五輪団体戦出場へ、奇跡のペアが発進

  • 辛仁夏●文text by Synn Yinha
  • photo by Enrico Calderoni/AFLO SPORTS

 日本フィギュア界の悲願だった国産ペアがついに出陣する。

 9月26日から始まるネーベルホルン杯(オーベルストドルフ=ドイツ)五輪予選会。この大会には3シーズンぶりの公式戦となる安藤美姫がソチ五輪出場を目指して出場することになり、注目が集まっている。だがもうひとつ、この大会は、日本フィギュアチームが、来年2月のソチ五輪で新設される団体種目でメダルを目指せるかどうかがかかる大一番でもあるのだ。

 日本が五輪団体戦に出場するためには、この五輪予選会で、最低でもペアかアイスダンスのいずれかの種目で出場権を勝ち取らなければならない。さらにメダルを狙うには、男子シングル、女子シングルを含めた全4種目での出場が必須になる。アイスダンスに関しては、バンクーバー五輪にも日本代表として出場したキャシーとクリスのリード姉弟の予選突破が有力視されている。

五輪予選の前哨戦、ロンバルディア杯に出場した高橋成美、木原龍一組五輪予選の前哨戦、ロンバルディア杯に出場した高橋成美、木原龍一組 懸案のペアでソチ五輪出場を狙うのは、今年1月にコンビを結成したばかりの高橋成美、木原龍一組だ。高橋は昨年末まで6年間、カナダ人のマービン・トランとペアを組み、2012年の世界選手権では銅メダルを獲得している。だが、トランが日本国籍を取れなかったことなどからペアは解消。一からパートナーを探さなければならなくなった。

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