女子バレー日本代表で180cm台の選手やベストリベロ受賞者など新戦力が躍動 VNLファイナルラウンド進出への課題と期待の選手 (2ページ目)

  • 中西美雁●取材・文 text by Nakanishi Mikari
  • Photo by FIVB

 眞鍋政義監督も「日本でこんなにブロックでの得点、タッチが多く出るのは久しぶりですよね」と頬を緩めた。

 また、「今日のベストプレーヤーは、リベロだと思いますよ」と、やはり新戦力の西村弥菜美をたたえた。昨年度のリベロは、本来はアウトサイドヒッターの内瀬戸真実をコンバートして使うほど起用に悩んでいたポジションでもあった。

 しかし、2019年にアジア選手権優勝に貢献しながら、2021年に一度現役を引退していた西村が久光スプリングスで復帰。2022-23シーズンにサーブレシーブ成功率でトップ、ベストリベロを受賞する活躍を見せ、日本代表にも選出された。A代表デビューのこの試合でも、サーブレシーブ、スパイクレシーブとも安定していて、眞鍋監督からの信頼も厚くなった。

 後日、西村に「ベストプレーヤーはリベロと言われていましたが」と聞いてみると、「そんなこと初めて聞きました! 嬉しいです。まだまだですが、ブロックとの関係ができてきているのかなと思います」と、好守の要因を語ってくれた。

【ライトの和田が東京五輪金メダルのアメリカ相手に大爆発】

 さらに、アウトサイドヒッターの和田由紀子も、新戦力として大きな注目を集めた。名古屋大会の中国戦で、ライトで途中起用。試合は勝ちきれなかったものの、攻撃力重視のライトという新しい基軸を見せた。その試合後のミックスゾーンでは、悔しさのあまり涙ぐんでいたが、この時の悔しさがアメリカ戦で爆発することになる。

 初スタメンとしてコートに立つと、同じく初スタメンのセッター柴田真果にうまく使われ、32得点と両チーム合わせてのベストスコアラーに。アメリカが持っていた柴田のデータが少なかった、という要因もあるだろうが、それを加味しても十分すぎるほどに貢献した。

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