【卓球】松下浩二のリオ展望「水谷隼は世界王者になれる才能」

  • 水野光博●構成 text by Mizuno Mitsuhiro  photo by AFLO

 ロンドン五輪で女子が団体・銀メダルを獲得したのに対し、男子は準々決勝で敗退し、メダルにあと一歩届かなかった。石川佳純や福原愛らの活躍で卓球人気が高まるなか、男子の巻き返しはあるのか。日本人初のプロ選手となり、ドイツのブンデスリーガでもプレーした松下浩二氏に話を聞いた。

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エース・水谷隼はシングルスで日本初のメダル獲得なるかエース・水谷隼はシングルスで日本初のメダル獲得なるか日本人初のプロ選手・松下浩二が語る「リオ五輪戦士」@男子編

 男子はロンドン五輪でメダルを有力視されながら、シングルス・団体ともに獲得はなりませんでした。しかし、リオデジャネイロ五輪は日本に追い風が吹いています。ライバルだったドイツはエースのドミトリ・オフチャロフが故障を抱え、状態面は今ひとつ。しかも今年3月、世界選手権で日本は39年ぶりの団体・銀メダルを獲得しています。いい流れでリオ五輪を迎えることができるので、団体ではかなりいい色のメダルを狙えるのではないでしょうか。

 今回のリオ五輪で、もっとも心に期するものがあるのは、エースの水谷隼選手でしょう。ロンドン五輪の水谷選手は、シングルス4回戦で敗退。団体でも準々決勝で敗れ、メダルに届きませんでした。あれから4年――。水谷選手はロンドン五輪のときと比べて、安定感が増しています。苦手な選手が少なく、世界ランキングも高いので、リオ五輪では第3シードか第4シードをもらえる可能性が高い。普通に考えれば、準決勝で中国人選手に当たるまでは負けないはず。今回のシングルスでは、かなりの高確率でメダルを手にできると思います。

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