全仏オープン開幕! 錦織圭はグランドスラム制覇へ「ピーキング」

  • 神 仁司●文・写真 text & photo by Ko Hitoshi

クレーシーズン好調の錦織圭。全仏オープンも期待がかかるクレーシーズン好調の錦織圭。全仏オープンも期待がかかる グランドスラム第2戦・ローランギャロス(全仏)が、5月22日からパリで開幕する。錦織圭(ATPランキング6位、5月16日付、以下同)は、昨年記録した自己最高のベスト8以上の成績が期待される。

 4月からヨーロッパで繰り広げられているクレーシーズンでも、錦織はいい結果を出し続け、バルセロナ大会で3連覇はならなかったものの準優勝。グランドスラムに次ぐグレードのマスターズ1000(以下MS)・マドリード大会では3年連続のベスト4、MS・ローマ大会では初のベスト4を記録して、昨年以上に安定した強さを披露している。

 マドリードとローマの準決勝では、共にノバク・ジョコビッチ(1位)に敗れたが、特にローマでは3時間2分のフルセットで、総獲得ポイントでは錦織111点、ジョコビッチ112点、まさに僅差で錦織は敗れたのだった。マイケル・チャンコーチは、錦織にとって価値ある負けだと評価している。

「(圭が)ここ最近負けた試合では、数ポイントの差だった。(ジョコビッチに)より近づいている。フィジカルも調整してきた中で、今はより強くなってきている」

 ただ、好成績を収めて試合数が増えた分、錦織は精神的にも体力的にも疲れが溜まっていた。パリ入りしてから数日間は軽めの練習となったが、木曜日からチャンコーチが合流し、本格的な練習を再開した。その練習では、チャンコーチがスマッシュのテークバックを実演して、錦織に特訓させる場面も見られた。

「マイケルがマドリードとローマにいなかったので、(チャンコーチが)テレビで見ていた中で感じた自分の足りない部分、スマッシュや細かいところをしっかり練習しました」(錦織)

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