キーマンは若き司令塔・宮下遥。気迫のトスがリオ出場を決める!

  • 中西美雁●文 text by Nakanishi Mikari   中村博之/PICSPORT●写眞 photo by Nakamura Hiroyuki/PICSPORT

全日本女子の若き司令塔・宮下遥全日本女子の若き司令塔・宮下遥 全日本女子は20日、リオ五輪世界最終予選の第5戦をドミニカと戦い、ストレートで勝利した。第3セットは終盤逆転されて先にセットポイントを握られたが、この試合を通して好調だった長岡望悠(みゆ)が最後も気を吐いて、27-25で押しきった。

 これで日本は4勝1敗で4位をキープ。21日の第4試合イタリア(4勝1敗、現在3位)戦に勝てば、無条件で五輪出場権を獲得する()。また、韓国(4勝1敗、同2位)がタイ(2勝3敗、同5位)に、オランダ(4勝1敗、同1位)がペルー(2勝3敗、同6位)に順当勝ちすれば、イタリア戦の前に、日本の五輪出場が決まる。
※順位は勝敗数が同じ場合、勝ち点、セット率、得点率で決定。リオ五輪出場権獲得は、アジア最上位1チームと、その1チームを除いた上位3チーム

 今大会のキーマンのひとりが、司令塔の宮下遥だ。中学生のときに岡山シーガルズでV・プレミアリーグに史上最年少デビュー。177cmの長身セッターとあって、早くから将来を嘱望されてきた。ただ、2013年ワールドグランプリで鮮烈なシニア全日本デビューを果たしたものの、その後はなかなか正セッターに定着できず、本人も「私は途中から出て流れを変える役目だと思っています。リオ五輪のときに(セッターとして)ちょうどいい年齢になるので、そのときまでに成長したい」とやや控えめな態度だった。全日本について問われても、「岡山の優勝の方が先で、そのあとに全日本で活躍したい」というスタンスであった。

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