次々と快挙を達成。日本は「バドミントン王国」になれるのか

  • 折山淑美●文 text by Oriyama Toshimi
  • AP/アフロ●写真 photo by AP/AFLO

 昨年12月の「スーパーシリーズファイナル」には、プレミア5大会を含め年間12試合開催されるスーパーシリーズのランキング上位8名と8ペアのみが招待される。この大舞台に、3名、3ペアが出場した日本勢は、男子シングルスの桃田賢斗(NTT東日本)と女子シングルスの奥原希望(日本ユニシス)が日本人初優勝を果たし、さらに、女子ダブルスの高橋礼華・松友美佐紀(ともに日本ユニシス)が3位になった。

現在21歳、東京五輪でも活躍が期待される奥原希望現在21歳、東京五輪でも活躍が期待される奥原希望 リオデジャネイロ五輪イヤーの今年も、3月13日まで行なわれたスーパーシリーズプレミアの全英オープンで奥原と高橋・松友が優勝し、男子ダブルスの早川賢一・遠藤大由(ひろゆき/ともに日本ユニシス)が2位と、その勢いを世界に示している。

 毎年3月にバーミンガムで行なわれるこの大会は、1899年に第1回が開催された世界最古の大会で、1977年から世界選手権が始まるまでは、実質世界一を決める大会として位置づけられていた。そして今もなお、バドミントン選手の聖地とされる大会になっている。

 そんな由緒ある大会で、77年の湯木博恵以来39年ぶりの優勝を果たした世界ランキング8位の奥原は、1回戦と2回戦を危なげなく勝ち上がると、準々決勝でも王儀涵(世界ランキン6位・以下同/中国)を寄せつけず2対0で勝利。準決勝ではキャロリーナ・マリーン(同1位/スペイン)と対戦して2対1で下し、決勝では世界ランキング5位の王適嫻(中国)に第3ゲームの序盤、5点をリードされながらも、持ち前の粘りで21対19と勝ちきって頂点に立った。

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