【NBA】まだ6敗のウォリアーズ。ブルズ超えの史上最高勝率なるか

  • 水野光博●文 text by Mizuno Mitsuhiro  photo by AFLO

 決して破られることはないと信じられていた記録が、ついに更新されようとしている――。

 オールドファンには説明不要だろう。1995-96シーズンにシカゴ・ブルズが打ち立てた、72勝10敗(勝率87.8%)というNBAシーズン最多勝利記録。この年のブルズは、紛れもなく「NBA史上最強」と呼ばれるチームのひとつだった。

 その記録に今シーズン迫っているのが、現在56勝6敗(勝率90.3%)のゴールデンステート・ウォリアーズだ。レギュラーシーズン残り20試合を3敗以内で乗り切れば、大記録が誕生する。

ステファン・カリーのスリーポイントシュートは誰も止められないステファン・カリーのスリーポイントシュートは誰も止められない さかのぼること21年前......。メジャーリーグに挑戦していたマイケル・ジョーダンは、1994-95シーズンの終盤にNBAに復帰した。しかし、トップフォームにはまだ遠く、ブルズはカンファレンス・セミファイナルで敗退する。その雪辱を果たすため、ジョーダンが万全の状態で迎えたのが、ブルズ2度目のスリーピート(3連覇)の幕開けとなった1995-96シーズンだった。

 スターターはロン・ハーパー(PG)、マイケル・ジョーダン(SG)、スコッティ・ピッペン(SF)、デニス・ロッドマン(PF)、ルーク・ロングリー(C)。主な控えにトニー・クーコッチ(SF)、スティーブ・カー(PG)。

※ポジションの略称=PG(ポイントガード)、SG(シューティングガード)、SF(スモールフォワード)、PF(パワーフォワード)、C(センター)。

 この年、ジョーダンがシーズンMVPと得点王(平均30.4得点)、ロッドマンがリバウンド王(平均14.9リバウンド)、クーコッチがシックスマン賞、フィル・ジャクソン・ヘッドコーチ(HC)が最優秀コーチ賞をそれぞれ受賞。さらに、ジョーダンとピッペンはオールNBA 1stチームに選出され、ジョーダン、ピッペン、ロッドマンがオールディフェンス1stチームに選出されている。

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