【ラグビーW杯】オフ・フィールドで支える廣瀬俊朗の「チーム愛」

  • 斉藤健仁●取材・文・写真 text & photo by Saito Kenji

 9月19日に開幕した「ラグビーワールドカップ2015」で、ラグビー日本代表は歴史を塗り替え続けている。南アフリカ代表から大金星を挙げ、さらにサモア代表にも快勝して2勝1敗とし、10月11日(日本時間12日)、予選プール最終戦のアメリカ代表戦を迎える。自力で決勝トーナメントに進出することはできないが、10日にスコットランド代表がサモア代表に敗れれば、初のベスト8が大きく見えてくる。

エディー・ジャパン誕生から2年間キャプテンを務めた廣瀬俊朗エディー・ジャパン誕生から2年間キャプテンを務めた廣瀬俊朗 そんな日本代表のなかで、「オフ・フィールド(グラウンド外)のリーダー」としてチームをまとめているのが、前主将のSO(スタンドオフ)/WTB(ウィング)廣瀬俊朗だ。

「試合に出たいですが、選ぶのはエディー(・ジョーンズHC)さん。たとえ試合に出られなくても、今、チームから求められていること、自分がやれることをひたすらやるだけです」

 もうじき34歳となる廣瀬は、こう答えた。

 廣瀬はワールドカップに出場する31名に選出され、イングランド行きの切符を手に入れた。だが、サモア代表戦までの3試合で、試合に出場できていない4人のうちのひとりだ。それでも決してくさることなく、サモア代表戦前には相手のキーマンであるSOトゥシ・ピシ役を、そしてアメリカ代表戦を控える今もカギとなる相手役を演じ、チームのために身体を張り続けている。

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