ヒンギス対マレーバも。注目の東レPPO出場選手たち

  • 辛仁夏●文 text by Synn Yinha

「スポーツの秋」の華麗な女子テニスの祭典、東レ パン パシフィック オープンテニス2014(東レPPO)が間もなく開幕する(予選9月13日~15日、本戦15日~21日。東京・有明コロシアム、有明テニスの森公園コート)。

 1984年にアジア最大の国際女子公式戦として始まった東レPPO。今年はシングルス28ドロー、ダブルス16ドローでの戦いに、自己最高位が世界ランク1位になったことのある4選手を含めて、世界トップクラスの選手が集結する。

 優勝候補の筆頭にまず挙げられるのは、8日付の最新ランクで9位となってトップ10に返り咲いたキャロライン・ウォズニアッキ(デンマーク)と、出場選手中ランクトップのアンゲリク・ケルバー(ドイツ)の2人だろう。

優勝候補のアンゲリク・ケルバー優勝候補のアンゲリク・ケルバー 全米オープンで決勝まで勝ち進んだウォズニアッキは、セリーナ・ウィリアムズに敗れて準優勝に終わったが、調子は上向き。2010年10月に世界1位になった頃のような躍動感のあるプレイを取り戻してきた感がある。当時、世界ナンバーワンながら四大大会の優勝がなかったことで「無冠の女王」と呼ばれ、悔しい思いをした経験を持つ。全米はその名誉挽回のチャンスだったが、またしても阻まれた。その悔しさをこの東レPPOでぶつけてくるはずだ。2010年大会の覇者が2度目のタイトルに挑む。

 世界8位で昨年準優勝のケルバーは今季、コンスタントに勝ち星を上げ、四大大会ではウィンブルドンベスト8、全豪と全仏でベスト16の好成績を挙げた。全米では3回戦で敗退したが、常にトップ10をキープする活躍を見せている。自己最高位は2012年10月の5位になる。左利きから繰り出す角度のついたカウンターショットが武器。がっちりした上半身と抜群のフットワークの持ち主で、タフな戦いにも負けない精神力を発揮して見せる。東レPPOでは初優勝を虎視眈々と狙っている。

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