JBLとbjリーグの統合はなぜ進まないのか? (2ページ目)

  • 木村元彦●取材・文 text by Kimura Yukihiko
  • 山本雷太●撮影 photo by Yamamoto Raita

昨季JBLを制したのはトヨタ自動車。今シーズンは10月5日に開幕する photo by AFLO昨季JBLを制したのはトヨタ自動車。今シーズンは10月5日に開幕する photo by AFLO
■プロ化への経緯とその背景にある課題

 先述したように1993年2月15日にプロ化検討部会ができ、96年には日本リーグが改組されて主管を日本協会とするJBL(バスケットボール日本リーグ機構)が発足した。

 翌年にはプロ選手契約が解禁となり、大和証券の外山英明とゼクセルの長谷川誠が初のプロ選手契約を結んだ。第一号と言う意味で「バスケ界の木村和司だった」と振り返る関係者もいる。(※木村和司氏は、日本サッカーリーグ・JSLで最初のプロ契約選手)

 2000年には大和証券を母体とした新潟アルビレックスが初のプロチームとして誕生、翌2001年にはリーグもプロ化を睨んでJBLスーパーリーグに名前を変えた。いよいよ、プロリーグかという声も高まったが、ここから動きが停滞し始める。

 2002年には、新潟、さいたま、横浜、千葉の4チームがプロ化推進プロジェクトを立ち上げ、同年7月の理事会で活性化検討委員会につなげていくが、2003年になってもリーグ運営はアマチュアのままで一向に前に進まなかった。

 業を煮やしたチーム側は2004年の1月には研究会を発足してプロ化についての回答をJBLに求めるが、結局具体的な回答は出なかった。

「やるよやるよ、と言っておきながらもう少し時間が必要という答えばかりで、Jリーグの発足時のようにやりながら考えるという前向きのエネルギーがなかった。進展させる意志を感じなかった」(関係者)

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