ホンダ全従業員の想いを乗せて。トロロッソは鈴鹿で大輪を咲かせるか (4ページ目)
サーキットでもトロロッソ・ホンダのファンがたくさんいて、それはハッキリとわかるよね。僕自身も日本が大好きで、日本の文化も日本食も大好きだから。昨日だって駅やホテルに着いたとき、ものすごく大勢のファンの人が待っていて歩くのも大変なくらいで、そんな国は他にあまりないからね。すごくクールだよ」
大勢のホンダ従業員に出迎えられ、その規模と熱意にふたりとも圧倒された。そして、自分たちが背負っている想いの大きさも知った。2週連戦の忙しい最中にもかかわらず、ホンダのファクトリーツアーを厳命したのはトロロッソのフランツ・トスト代表で、彼自身もそれに帯同した。日本をよく知るトスト代表のなかには、彼らに日本GPの重要性を身をもって体験させたい、という思いもあったのだろう。
ガスリーは言う。
「すごく印象的だったね。HRD Sakuraでは300人くらいの人たちが僕たちを待っていてくれて、声援を送ってくれた。その次にいった栃木研究所では8000人もいて、あんなに大勢の人が声援を送ってくれるのを見たのは初めてだよ。とても情熱的で、熱狂的で、本当に信じられない気分だった。今日は鈴鹿工場にも行って、1時間半ほど過ごした。すごく忙しかったけど、本当にすばらしい時間だったよ」
田辺テクニカルディレクターも、まったく同じ思いだ。
「世界中で働くホンダの全従業員の想いと、応援に応えるレースをしなければならないと思っています。ホンダという名前の重みをひしひしと感じ、鈴鹿という特別な場所に挑むにあたり、背筋が伸びる思いです。とにかく、今週は悔いのないレースをしたいと思います」
ホンダにとって、大きな、大きなレースが始まる。
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