MLB戦力補強分析。
オフの「勝ち組」「負け組」・ア・リーグ編

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu  photo by Getty Images

上原浩治、2度目の世界一へ。レッドソックスの株が赤丸急上昇

 4月3日のメジャーリーグ開幕に向けて、各地でオープン戦が繰り広げられています。オープン戦の見どころのひとつは、「新加入した選手がどのくらい活躍してくれるか?」もあるでしょう。各チームとも地区優勝を視野に、このオフは多くの補強を行ないました。開幕まで残り2週間を切り、メジャー30球団の戦力もほぼ整いましたので、今回は補強に成功した「勝ち組」と、成果を挙げられなかった「負け組」を紹介したいと思います。

最強リリーフ陣を組むことになった上原浩治(左)とクレイグ・キンブレル(右)最強リリーフ陣を組むことになった上原浩治(左)とクレイグ・キンブレル(右) ア・リーグに所属する15チームのなかで、このオフにもっとも補強を成功させたのは、中地区のデトロイト・タイガースだと思います。まずは昨年11月30日、ワシントン・ナショナルズからFAとなったジョーダン・ジマーマンと5年総額1億1000万ドル(約122億4000万円)で契約しました。ジマーマンは4年連続でふたケタ勝利を挙げている先発右腕で、2013年には19勝9敗で最多勝を獲得。なにより注目すべきは、4年続けて30先発・195イニング以上を投げている点でしょう。2011年に投手三冠(防御率・勝利・奪三振)に輝いたエースのジャスティン・バーランダーと並ぶ、「先発の柱」となるのは間違いありません。

 そしてタイガースは先発でもうひとり、ミネソタ・ツインズからマイク・ペルフリーという右腕もFAで獲得しました。昨年は6勝11敗と好成績を残せませんでしたが、過去に3年連続ふたケタ勝利を挙げるなど、確実に先発の一角として長いイニングを任せられるピッチャーです。ふたりの先発投手を欲していたタイガースにとって、今回の補強は大成功と評価できます。

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