ダルビッシュで話題の「トミー・ジョン手術」ってなんですか?

  • スポルティーバ編集部●文 text by Sportiva

ひと駅コラム「それ、気になってました」 (18)

 現地3月5日、オープン戦に初登板したテキサス・レンジャーズのダルビッシュ有投手が、わずか12球で降板した。理由は、右上腕の三頭筋に張りを感じたため。しかしその後、MRI検査を行なったところ、右ひじ内側の側副じん帯を部分断裂していることが判明した。今週末にも今後の方針を決定する見込みだが、保存療法ではなく、ひじにメスを入れることになれば、「トミー・ジョン手術」を行なうことになる。

 ところで、この「トミー・ジョン手術」とは、具体的にどういう手術なのか。スポルティーバでは以前から、トミー・ジョン手術についてのコラムを多数アップしている。

●WシリーズMVP投手が示したトミー・ジョン手術決別のヒント(2014年11月8日)
●MLBに一石を投じた「ダルビッシュ発言の意義」(2014年7月26日)
●田中将大の右ヒジはなぜ壊れたのか?(2014年7月15日)
●若い投手に「トミー・ジョン手術」急増中の謎(2014年6月17日)
●ありがとうジョーブ博士。日本球界にもたらした351勝の功績(2014年3月11日)
●「本当の復活は来年」。松坂大輔が受けた手術の中身とは?(2012年6月9日)
...etc.

 トミー・ジョン手術を簡単に説明すると、損傷したひじのじん帯を切除し、正常な腱を移植することにより、患部の修復を図る手術術式である。1974年にフランク・ジョーブ博士によって考案され、初めてこの手術を受けたトミー・ジョン投手にちなんで、このような名称で呼ばれている。誕生当初は成功率1%未満とされていたが、40年経った今では完全復活する確率は高くなり、手術後に球速が上がった例も数多い。ただ、術後は長期にわたるリハビリを行なわなければならないため、実戦復帰には手術してから1年~1年3ヶ月ほどの期間が必要となる。

 はたしてダルビッシュ投手は、トミー・ジョン手術を行なうのか、それとも回避するのか――。その決断に注目が集まっている。

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