【MLB】2015年は記録ラッシュ!歴史を塗り替える男たち

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by Getty Images

 2015年のメジャーリーグは、記録ラッシュになりそうな予感です。まず、最大の注目は、2年ぶりにメジャーに復帰する予定のアレックス・ロドリゲス(ニューヨーク・ヤンキース)でしょう。メジャー21年目となるA・ロッドが完全復活すれば、「打数」「得点」「安打」「本塁打」「打点」の5部門で大台を突破する可能性を秘めています。

ヤンキースのアレックス・ロドリゲスが再びメジャーの舞台に帰ってくるヤンキースのアレックス・ロドリゲスが再びメジャーの舞台に帰ってくる 上記の5部門で、A・ロッドが届きそうな大台はコチラです。
 (カッコ内はA・ロッドのメジャー通算成績)

・打数=史上26人目の10000打数(9818打数)
・得点=史上8人目の2000得点(1919得点)
・安打=史上29人目の3000本安打(2939安打)
・本塁打=史上4人目の700本塁打(654本塁打)
・打点=史上3人目の2000打点(1969打点)

 この中でも特に注目されるのは、やはり本塁打でしょう。メジャー歴代5位の654本塁打をマークしているA・ロッドは、あと6本でウィリー・メイズ(1951年~1973年/サンフランシスコ・ジャイアンツなど)の660本塁打に並びます。今年46本塁打を放てば、762本塁打のバリー・ボンズ(1986年~2007年/ジャイアンツなど)、755本塁打のハンク・アーロン(1954年~1976年/アトランタ・ブレーブスなど)、714本塁打のベーブ・ルース(1914年~1935年/ヤンキースなど)に次ぐ、史上4人目の「700本塁打クラブ」の仲間入りです。大台に近づいてくれば、全米中が盛り上がることになるでしょう。

 ただ、個人的には、「通算2000打点」に注目しています。過去のメジャーリーグでこの大台を突破したのは、2297打点のハンク・アーロンと、2213打点のベーブ・ルースのみ。長い歴史の中で、たったふたりしか通算2000打点に到達していないのです。これは非常に価値の高い記録だと思います。

 しかし、A・ロッドは今年7月27日の誕生日で40歳。昨年、薬物規定違反によって1年間の出場停止処分を受け、1シーズンを丸々棒に振っています。また、2013年シーズンも44試合しか出場しておらず、その年の成績は、156打数、21得点、38安打、7本塁打、19打点、でした。彼のポジションだった三塁は、昨年途中に移籍してきたチェイス・ヘッドリー(前サンディエゴ・パドレス)が穴を埋めているので、今年は主に指名打者として出場する見込みです。かつての打棒が蘇(よみがえ)るのか、開幕からA・ロッドのバッティングに注目してください。

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