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【MLB】「脱イチロー」で生まれ変わったマリナーズに注目せよ! (2ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by Getty Images

 一方、中地区で今年注目しているチームは、カンザスシティ・ロイヤルズです。過去18年間で17度負け越すなど、長期に渡って低迷を続けていますが、今年は大きな補強を敢行しました。タンパベイ・レイズからエース格のジェームズ・シールズ(15勝10敗・防御率3.52)と、一昨年まで先発として活躍したウェイド・デイビス(3勝0敗・防御率2.43)を獲得。弱体化していた投手陣をテコ入れしたのです。

 さらに期待できる理由は、若手の台頭でしょう。1番に座る29歳のアレックス・ゴードン(打率.294・14本塁打・72打点)、開幕4番に抜擢された24歳のマイク・ムスターカス(打率.242・20本塁打・73打点)、そして今年3月のWBCにアメリカ代表として出場した23歳のエリック・ホズマー(打率.232・14本塁打・60打点)。彼ら20代プレイヤーが、オープン戦でさらなる成長を見せていました。

 その結果ロイヤルズは、オープン戦で30球団トップの230得点、チーム打率.335をマーク。さらに25勝7敗・勝率.781と、30球団中ダントツの成績を残しています。オープン戦の試合数は30球団、同じではないですが、この勝率は驚きです。投手陣の補強と、若手バッターの台頭で、ロイヤルズは大躍進を遂げるかもしれません。今年のメジャーで「シンデレラチーム」となる可能性を秘めています。

 そして最後、ア・リーグ西地区で「台風の目」となるチームは、シアトル・マリナーズではないでしょうか。たしかに3年連続最下位と、近年はずっと西地区の中で苦戦を強いられています。しかし、2010年は61勝101敗、2011年は67勝95敗、そして2012年は75勝87敗と、成績は徐々に上がっているのです。

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