マカヒキがダービー戴冠も「最強世代」の戦いは凱旋門賞へと続く

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Kyodo News

特集:「最強世代」の日本ダービー(7)

マカヒキ(右)とサトノダイヤモンド。ハナ差の接戦になった日本ダービーマカヒキ(右)とサトノダイヤモンド。ハナ差の接戦になった日本ダービー

 先に抜け出しを図るエアスピネル、これを目掛けてサトノダイヤモンドが迫る、この2頭の間を割るようにマカヒキが伸びる、外からは皐月賞馬ディーマジェスティが猛追、馬群を縫うように2歳王者リオンディーズも差を詰めてくる。

 史上最高レベルと称される今年の3歳の頂点を決める第83回日本ダービー(GI、東京・芝2400m)のゴール前は、再び皐月賞での上位5頭による攻防となった。
 
 残り100m手前で、マカヒキとサトノダイヤモンドが抜け出し、2頭の争いに絞られた。一瞬で前に出たマカヒキを、外からサトノダイヤモンドがじわじわ追い詰める。2頭の体勢が並び、もつれるようにゴールへ飛び込んだ。内か? 外か? 1コーナーに差し掛かるところで、サトノダイヤモンドの鞍上のクリストフ・ルメールが、マカヒキの川田将雅(ゆうが)に向かって左の拳を差し出す。

1 / 4

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る