【競馬】有力馬にはワケがある。大激戦の「2歳牡馬ランキング」

  • スポルティーバ●構成 text by Sportiva

2016年3歳クラシック
Sportivaオリジナル番付(牡馬編:第1弾)

 12月13日、「2歳女王」を決するGI阪神ジュベナイルフィリーズ(阪神・芝1600m)が行なわれ、1番人気のメジャーエンブレム(牝2歳/父ダイワメジャー)が完勝。来春の牝馬クラシックの最有力候補に躍り出た。

 明けて今週は、「2歳王者決定戦」となるGI朝日杯フューチュリティS(12月20日/阪神・芝1600m)が行なわれる。さらに来週には、皐月賞と同じ舞台でGIIホープフルS(12月27日/中山・芝2000m)が開催され、来春の牡馬クラシックに向けた戦いもいよいよ本格化する。

 そこで、先週第1回目のランキングを発表した牝馬同様、今回から牡馬の『Sportivaオリジナル番付()』を早くもスタート。各識者が、あくまでも来春のクラシックを念頭に置いて、現段階での純粋な強さを評価した、2歳牡馬のランキングをお届けしたい。
※『Sportivaオリジナル番付』とは、デイリー馬三郎の吉田順一記者、日刊スポーツの木南友輔記者、独特なデータを駆使するパソコン競馬ライターの市丸博司氏、フリーライターの土屋真光氏、Sportiva編集部競馬班の5者それぞれが、来年のクラシックを目指す2歳牡馬の、現時点における実力を分析しランキング付け。さらに、そのランキングの1位を5点、2位を4点、3位を3点、4位を2点、5位を1点として、総合ポイントを集計したもの。

 ここまで行なわれた2歳牡馬の、マイル戦以上の主な重賞を振り返ってみると、近年クラシックに直結しやすくなっているGIII新潟2歳S(8月30日/新潟・芝1600m)は、ロードクエスト(牡2歳/父マツリダゴッホ)が圧勝し、GIII札幌2歳S(9月5日/札幌・芝1800m)は、アドマイヤエイカン(牡2歳/父ハーツクライ)が制した。

 アドマイヤエイカンはその後、GIII京都2歳S(11月28日/京都・芝2000m)に出走するが、1着ドレッドノータス(牡2歳/父ハービンジャー)、2着リスペクトアース(牡2歳/父マンハッタンカフェ)に及ばす、3着に終わった。

東スポ杯2歳Sを制したスマートオーディン(中央のピンク帽)東スポ杯2歳Sを制したスマートオーディン(中央のピンク帽) その他、関西の重賞で言えば、デビュー3連勝で小倉2歳S(9月6日/小倉・芝1200m)を制したシュウジ(牡2歳/父キンシャサノキセキ)が出走したGIIデイリー杯2歳S(11月14日/京都・芝1600m)に注目が集まった。結果は、1番人気のシュウジが2着。代わって勝利を手にしたのは、秋華賞馬エアメサイアを母に持つ良血エアスピネル(牡2歳/父キングカメハメハ)だった。

 一方、粒ぞろいのメンバーがそろった関東の重賞は、新設のサウジアラビアロイヤルC(10月10日/東京・芝1600m)をブレイブスマッシュ(牡2歳/父トーセンファントム)が制覇。GIII東京スポーツ杯2歳S(11月23日/東京・芝1800m)は、スマートオーディン(牡2歳/父ダノンシャンティ)が快勝した。

 これらを見てもわかるとおり、2歳牡馬には重賞2勝馬は不在。前評判の高い馬たちが条件戦に回ったこともあって、識者の票も割れた。識者全員がポイントを入れた馬も一頭もおらず、「まだまだ成長途上の2歳牡馬。これからも注目の重賞レースが終わるごとに、いくらでもランクは変動するでしょう」(市丸博司氏)というのが、各々の一致した意見だ。

 まさに激戦の2歳牡馬戦線。第1回目の番付は、次項のとおりだ。

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