【競馬】ベッラレイアの2番仔は、母譲りの切れ味秘める

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara

厳選!新馬情報局
第26回:ベッライリス

ウオッカらと渡り合ってきた、ベッライリスの母ベッラレイア。ウオッカらと渡り合ってきた、ベッライリスの母ベッラレイア。 2007年のデビュー以来、強烈な切れ味でファンを魅了したベッラレイア(牝/父ナリタトップロード)。デビュー4戦目のGIIフローラS(東京・芝2000m)を制すると、続くGIオークス(東京・芝2400m)では、1番人気に推されたほどだ。結局レースでは、伏兵ローブデコルテの強襲にあって、ハナ差の2着と敗れたものの、勝ちに等しい内容で実力の高さを証明した。

 同世代には、日本ダービーを含むGI7勝のウオッカ、有馬記念などGI4勝を挙げたダイワスカーレットという2頭の「女傑」がいたが、ベッラレイアは彼女らに迫る素質馬として、常に注目を浴びていた。

 そんなベッラレイアの娘が、まもなく競走馬としてのキャリアをスタートさせようとしている。栗東トレーニングセンター(滋賀県)の平田修厩舎に所属する、ベッライリス(牝3歳/父ディープインパクト)である。

 ベッラレイアも管理した平田調教師は、母の特徴だった「切れ味」をベッライリスにも感じているという。関西競馬専門紙のトラックマンが語る。

「平田調教師は、『(ベッライリスは)いいキレを持っており、芝の実戦にいって良さそう』と、まずまずの感触をつかんでいるようです。そのうえ、母親の切れ味が継がれているだけでなく、『ディープインパクト産駒らしい瞬発力もある』とのこと。レース本番でどんな競馬を見せてくれるのか、楽しみな馬ですね。距離適性については、長距離が得意だった母と違って、『マイルくらいが一番いいのではないか』と見ているようですよ」

 ベッライリスのデビュー戦は、1月12日の3歳新馬(京都・芝1600m)となる予定。その後の目標として掲げるのは、母が2着に入ったオークスではなく、距離の短いGI桜花賞(阪神・芝1600m)となりそうだ。

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