【競馬】チャンピオンズC、古豪2騎が有力4歳勢を蹴散らす

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu

 12月7日、秋の「ダート王決定戦」となるチャンピオンズカップが、中京競馬場(ダート1800m)で開催される。

 同レースが創設されたのは、2000年。これまでジャパンカップダート(以下、JCダート)の名称で、2007年まで東京・ダート2100m(2002年は東京競馬場の改修にともなって、中山・ダート1800mで開催)、2008年からは阪神・ダート1800mを舞台とし、国内初のダートの国際招待競走として行なわれてきた。それが今年、舞台とともに名称も変更し、リニューアル開催されることとなった。

 先日行なわれたジャパンカップ(11月30日/東京・芝2400m)は「史上最高」と称されるほどの豪華メンバーが顔をそろえたが、このチャンピオンズカップもそれに負けず劣らず、現在のダート界を代表するトップクラスの面々が集結。GI5勝(地方競馬のGIも含む。以下同)のホッコータルマエ(牡5歳)をはじめ、GI2勝のワンダーアキュート(牡8歳)、一昨年のJCダート(2012年12月2日)覇者ニホンピロアワーズ(牡7歳)に、昨年のフェブラリーS(2013年2月17日/東京・ダート1600m)の勝ち馬グレープブランデー(牡6歳)など、GI勝ち馬は過去最高の10頭を数え、ハイレベルな一戦になることは間違いない。

 そんな激戦ムード中、人気の中心となりそうなのが、今年GIを3勝しているコパノリッキー(牡4歳)だ。今年2月のフェブラリーS(2月23日)では、16頭中16番人気という低評価を覆(くつがえ)して快勝。直線早めに抜け出して、昨年のJCダート(2013年12月1日)の覇者であるベルシャザール(牡6歳)やホッコータルマエら人気馬をまとめて完封した。

 その際、いわゆる「番狂わせ」という評価も受けたが、コパノリッキーはその後、地方競馬のGI戦線で躍動。フェブラリーSの結果がフロックではないことを証明した。5月にかしわ記念(5月5日/船橋・ダート1600m)で完勝すると、続く帝王賞(6月25日/大井・ダート2000m)こそ2着に敗れるも、休み明けで臨んだ前走のJBCクラシック(11月3日/盛岡・ダート2000m)では終始先頭でレースを引っ張って、2着に3馬身差をつける圧勝劇を演じた。

 今回は、ひと叩きされての上積みが見込めるうえ、距離が短縮されることもプラス材料となり、戦前から高い評価を得ているのは頷(うなず)ける。

 とはいえ、コパノリッキーに不安要素がないわけではない。

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