【競馬】女傑シーザリオが送り出す、兄に匹敵する「大器」

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara

厳選!2歳馬情報局
第10回:クローディオ

 2005年のオークス(東京・芝2400m)を制したシーザリオ。同馬はその直後、アメリカンオークス(アメリカ・芝2000m)まで快勝。「日米オークス制覇」という快挙を成し遂げた。そんな屈指の名牝が送り出す5番仔、クローディオ(牡2歳/父ハービンジャー)が、デビューに向けて着々と準備を進めている。

兄エピファネイア並みの活躍が期待されるクローディオ。兄エピファネイア並みの活躍が期待されるクローディオ。 2004年~2005年に活躍した母シーザリオの戦績は6戦5勝(うちGI2勝)。唯一の敗戦は、脚を余して敗れた桜花賞(2着。阪神・芝1600m)だけで、中・長距離では圧倒的な強さを誇示した。ケガのために短いキャリアでの引退となったが、その強さから、同世代だったディープインパクトの最大のライバルとさえ言われた。

 シーザリオは母としても優れた才能を開花させた。とりわけ、3番仔のエピファネイア(牡4歳/父シンボリクリスエス)は、2013年の牡馬クラシック戦線で主役を張る存在となった。皐月賞(中山・芝2000m)と日本ダービー(東京・芝2400m)では2着と涙を飲んだが、菊花賞(京都・芝3000m)では2着に5馬身差をつけて大勝。最後の一冠を手にした。

 偉大な母と実力馬の兄を持つクローディオへの期待は、当然のことながら大きい。同馬を所有するキャロットファームの永島一樹氏は、育成スタッフたちから漏れ伝わる評価を口にする。

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