【競馬】激戦の皐月賞。タマモベストプレイに一発の気配あり

人気薄のタマモベストプレイ。並み居る有力馬たちを蹴散らすことができるか。人気薄のタマモベストプレイ。並み居る有力馬たちを蹴散らすことができるか。ダービージョッキー
大西直宏が読む「3連単のヒモ穴」

 牡馬クラシック第1弾の皐月賞(中山・芝2000m)が、4月14日に開催されます。この世代は、重賞、オープン特別の勝ち馬がコロコロと変わって、世間では「戦国ムード」と言われています。その激戦を制すのは、どの馬なのか。とても楽しみな一戦です。

 まず注目したいのは、皐月賞と同じ舞台で行なわれ、好メンバーがそろっていた弥生賞(3月3日/中山・芝2000m)組。勝ったカミノタサハラに、2着のミヤジタイガも強い競馬をしましたが、本番で気になるのは、当時「東西の横綱」と称された3着コディーノと4着エピファネイアです。

 コディーノは昨年末、デビュー3連勝で臨んだGI朝日杯フューチュリティS(12月16日/中山・芝1600m)で、苦杯を舐めました。それまでのレースがすべて圧倒的だったので、誰もが「負けないだろう」と踏んでいましたが、結果的には安全策の競馬で僅差の2着に敗れてしまったのです。ただ、断然の人気を背負ったGIの舞台で、内側をついて、つまらない不利を受けるわけにもいきません。競馬としては、最善の策をとったと思います。3着以下には2馬身以上の差をつけていたので、勝ったロゴタイプを褒めるべきでしょう。

 迎えた年明け初戦は、前走の弥生賞。2000mという距離への対応がカギでしたが、朝日杯FSとは違って、内目できっちり折り合って、タメの利いた競馬ができていました。最後は馬込みを割っていく厳しい競馬でわずかに及ばなかったものの、本番を見据えた競馬とすれば、十分に合格点を与えられます。皐月賞では、朝日杯FSのような偏った人気になることもないでしょうから、マークも甘くなって競馬がしやくなる分、巻き返しが期待できます。

 一方のエピファネイアも、前走の弥生賞が年明け初戦でした。早めに抜け出して差されるという、ちょっとだらしのない競馬に見えましたが、外枠だったことで折り合いをつけるのに苦労していたことや、「手応えがすごいから仕掛けてしまった」といった具合の、いかにもテン乗り(※主戦騎手に代わって、初めてその馬に騎乗すること)のジョッキーらしい騎乗ぶりだったことなどを鑑(かんが)みれば、仕方のない結果だったように思います。

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