【今日は何の日?】大場政夫、世界フライ級王座5度目の防衛

  • スポルティーバ●文 text by Sportiva
  • photo by Nikkan sports

5度目の防衛戦を逆転でノックアウト勝利し、両手を広げて喜ぶ大場政夫5度目の防衛戦を逆転でノックアウト勝利し、両手を広げて喜ぶ大場政夫【1973年1月2日】
現役世界王者のまま事故死した『永遠のチャンプ』のラストファイト

 貧しい家庭に育ち、家計を助けるべく義務教育終了と同時に帝拳ジムの門を叩いた15歳の大場政夫は、プロボクサーとして通用するとは思えないほど、やせ細った体型だった。しかし、真摯(しんし)に練習に取り組んだ成果が実り、1970年10月、29戦目でついに世界の頂点に立つ。

 その後も世界の強豪を次々と倒し、WBA世界フライ級王座を死守。1973年1月2日に行なわれた5度目の防衛戦では『稲妻小僧』の異名を持つタイのチャチャイ・チオノイにダウンを奪われるも、12回に3度ダウンを奪い返し、逆転でノックアウト勝利を収めた。

 ファイトマネーで弟を進学させ、念願だった家も両親にプレゼントできた大場。しかし5度目の防衛戦からわずか23日後、愛車シボレー・コルベットを運転中に大型トラックと正面衝突し、23歳で死去。現役世界王者のまま帰らぬ人となった。

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