ポゼッション+ダイレクトプレー。ハリルJ敗戦も、攻撃に明るい兆し

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki  松岡健三郎●撮影 photo by Matsuoka Kenzaburo

 7-2で圧勝したブルガリア戦から一転、日本代表はキリンカップ決勝でボスニア・ヘルツェゴビナに1-2で敗れた。

「ガッカリしている。集中力に欠け、得点直後に失点。ミーティングで言ったばかりのことが起きた」

 ヴァイッド・ハリルホジッチ監督は、怒り心頭といった様子でそう語った。

母国ボスニア・ヘルツェゴビナに逆転負けでうつむくハリルホジッチ監督母国ボスニア・ヘルツェゴビナに逆転負けでうつむくハリルホジッチ監督 確かに、ブルガリア戦から2試合連続2失点は大きな課題だ。数の問題というより、失点の仕方が悪い。どの失点も、止めようもないほど鋭い相手の攻撃にさらされたわけではなく、「何でもない形」(DF森重真人)から奪われている。

 キャプテンの長谷部誠は語る。

「失点の仕方が、あまりにも簡単にやらせすぎた。誰の責任というより、チームとしての守備のところで(ボールに対して)行き切れていない。相手のFW(2得点したミラン・ジュリッチ)はセリエB(チェゼーナ)の選手。世界にはあれ以上の選手がゴロゴロいる。あらためて自分たちの立ち位置を考えさせられる」

 そして、厳しい表情のまま、「守備の改善は正直、かなり急務」と付け加えた。

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