2試合でたった1点。サッカー五輪代表の決定力不足につける薬は?

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki photo by Watanabe Koji

 トゥーロン国際トーナメントに出場しているU-23日本代表は、グループリーグ第2戦でポルトガルに0-1で敗れた。これで日本の通算成績は2戦2敗となり、自力でのグループリーグ突破の可能性が消えた。

「今日は選手の気持ちが、前へ前へ行ってくれた。『負けはしたが、内容には満足している』と選手たちには話した」

決定機にゴールを決められなかったFW浅野は試合後に反省の弁決定機にゴールを決められなかったFW浅野は試合後に反省の弁 試合後、手倉森誠監督がそう振り返ったように、初戦に比べると、日本の選手たちは落ち着いてゲームを進めることができており、特に後半はほぼ一方的に日本が攻め続けた。

 また、明らかなミスジャッジと言っていいレフェリーの判定にも苦しめられた。後半23分のポルトガルDFのハンドが見落とされなければ、少なくとも日本には1本のPKが与えられ、日本が同点に追いついていた可能性は高い。

 こうした事情を察すれば、指揮官の「内容には満足」の言葉も分からないではない。

 しかし、ポルトガルにしてみれば、1-0で勝っているからこそ、ある程度守備に徹し、日本に攻めさせた面があることは否めない。仮にどこかで日本が1点を返し、1-1の同点になっていたら、その後の試合展開はどうなっていたか分からない。それがサッカーというものだ。

 実際、グループリーグ第1戦のパラグアイ戦では、日本は0-1で負けていた後半開始からの20分ほどは迫力ある攻撃を展開したものの、1-1に追いついてからは再び相手に押し込まれ、FKで決勝点を奪われている。

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